祝!! バッハオルガン作品全曲演奏達成
2010年3月13日(土)

1人の奏者、1つの楽器による全曲演奏
(カザルスホール、アーレントオルガン使用)
MEGUMI YOSHIADA ORGAN


Wir assistieren in Maestra Megumi.  



                                      吉田 恵(MegumiYoshida)



東京藝術大学オルガン科及び同大学院修士課程修了、ハンブルグ音楽大学卒業。オルガンを島田麗子、廣野嗣雄、Z.サットマリー、W.ツェラー、チェンバロを山田貢、通奏低音及び即興実技を鈴木雅明、室内楽をダルムシュタットの各氏に師事。

1991年ブルージュ国際オルガンコンクールにてバッハ・モーツァルトプライスを受賞。92年北ドイツ室内楽シリーズに出演、CDのライブ録音に参加。J.S.バッハ・ライプツィヒ・コラール全曲演奏を北ドイツ・ベルゲドルフで行う。93年J.S.バッハ・トリオ・ソナタ全曲演奏会を修士課程研究演奏会として行う。94年4月ハンブルグ聖ヨハネ教会コンサートシリーズに出演。8月第1回ABCオルガンオーディションに合格。

94年より日本でのコンサート活動を開始する。札幌、盛岡、新潟、静岡、愛知、宮崎各地のコンサートホールでの公演のほか、サントリーホール、カザルスホール、東京芸術劇場、府中の森芸術劇場、武蔵野市民文化会館等でも公演。98年愛知県立藝術大学にてJ.S.バッハ・クラヴィーア練習曲集第3巻の公開講座と演奏会を行う。2001年夏にはドイツのフライブルグ、シュタインキルヒェン、キールで公演。1998年4月より2002年3月まで新潟市民芸術文化会館の専属オルガニスト。04年12月よりJ.S.バッハオルガン作品全曲演奏会シリーズ開始し、好評を博している。06年4月より09年3月まで、ミューザ川崎シンフォニーホール・ホールオルガニストを務める。現在、日本大学藝術学部音楽学科講師。



2004年12月に開始したJ.S.バッハ・オルガン作品全曲演奏会も、ついに最終回を迎えることになりました。今回
のプログラムは、最終回に相応しく、バッハのオルガン作品の金字塔といわれる《クラヴィーア練習曲集第3部》を
取り上げます。壮大な前奏曲の後に、『キリエ』、『グローリア』とルターの教理問答書の中心箇条である、『十
戒、信経、主の祈り、洗礼、悔い改め、正餐』を題に持つコラールを、様々なスタイルで配し、軽やかな4つの二
声楽曲『デュエット』の後、高貴な作風を持つフーガで締めくくられます。
バッハのオルガン作品の中では珍しく、生前出版されたこの曲集の初版譜のタイトル・ページには『愛好家、およ
び、特にこの種の作品に精通する人々の心の慰めとなるように。』というバッハ自身の言葉が残されています。厳
格な構成を持ち、バッハ・オルガン作品の「提要」と呼ばれるこの曲集に込められた、バッハの深い思いを、カザル
スホールのアーレントオルガンでお聞きいただきたいと思います。 吉田恵
シリーズ最終回 第12回
2010年3月13日(土)
18:30開場/19:00開演
日本大学カザルスホール



吉田さんは、小さなオルガン、小さな会場で楽しくお話を交えての演奏もたくさん開いています。



J.S.バッハ・オルガン作品全曲演奏会も、今回でついに第11回目を迎えます。今シリーズを始めた頃には、最終
回まで到達できないのではないかと不安に思うことも多かったのですが、何とかここまで続けることが出来ました。
残りの2回を充実した演奏会にすべく、心を尽くして演奏したいと思っています。
今回は、個別に伝えられたコラール集、ノイマイスター・コラール集、コラールパルティータ、トリオ、ソナタ、そして、
バッハのオルガン作品の中で最も充実した作品といわれるパッサカリアを組み合わせたプログラムをお届けします。
バッハのオルガン作品の様式の多様さ、そして豊かな色彩感を存分にお楽しみいただきたいと願っております。 
吉田恵
第11回
2009年12月5日(土)
18:30開場/19:00開演
日本大学カザルスホール


2004年に始めた今シリーズも残すところ3回となりました。今回は、ノイマイスター・コラール集と個別に伝えられた
コラール編曲から受難節のコラールを中心に、フーガが断片しか残っていないファンタジー、重厚なプレリュードとフ
ーガ、ヴィヴァルディ原作の協奏曲といった多彩なプログラムをお届けします。
プレリュードとフーガハ短調は、学生の演奏会で、初めてコンサートホールで演奏したバッハの作品です。協奏曲
ニ短調は卒業演奏会で演奏したので、今回は図らずも私にとって思い出深い作品が集まりました。
ノイマイスター・コラール集と個別に伝えられたコラール編曲は、通常の演奏会ではあまり取り上げられることのな
い短い作品ばかりですが、一曲一曲のコラールに込められたバッハの思いによって、充実した美しい響きに溢れて
います。一本ずつのパイプの音に崇高な美しさを持つ、アーレントオルガンの音色で味わって頂きたいと思います。
 吉田恵
第10回
2009年6月13日(土)
18:30開場/19:00開演
日本大学カザルスホール
J.S.バッハが生涯に残した約250曲のオルガン作品の全曲演奏に挑む
日本初の偉業と、豊かな響きに各誌絶賛!!
<2009年6月13日第10回演奏会評より>
04年に始まった連続演奏会も10回に及んだ。すべてを聴いてきたわけではないが、今回のポイントは、1980年
代前半に存在が明らかになり、考察の進んだ「ノイマイスター・コラール曲集」から選曲したものを中心にプログラム
が組まれたこと。そして吉田自身の表現にこれまで以上のメリハリがついた点にある。曲の配置にも工夫がある。
前半中心のコラール集から8曲は、多くが2分前後と短い。両脇をファンタジーと、プレリュードとフーガで挟み、い
ずれも重量感のでるハ短調だ。ことに最後のBWV546のインパクトは強く、吉田は荘厳な響きで前半を締めた。
手ごたえも大きい。後半はヴィヴァルディのヴァイオリンを編曲した協奏曲ニ短調。ガラッと色合いも変わり、カラリと
した表現に吉田の多様性も見事。コラールを挟み、締めのプレリュードとフーガのペダルが力強い表現で、全体
的にも極めて立体性に富む演奏となった。(宮沢昭男氏「音楽現代」9月号)

J.S.バッハオルガン作品全曲演奏会も今回で第9回を迎えます。全12回で終了する予定曲目の残りもかなり数
が少なくなってきました。今回は、バッハのイタリア体験と呼ばれる作品を取り上げます。
バッハと同時代にイタリア・ヴェネツィアで活躍したオルガニスト、レグレンツィのテーマと、イタリアが生んだ最初のヴァ
イオリンの巨匠コレッリのテーマを使った2つのフーガは優雅な曲想を持ちつつ、緻密に作曲されています。ヴィヴァ
ルディの弦楽のための協奏曲をオルガン用に編曲した、協奏曲ハ長調は軽やかな弦楽器奏法をオルガンで模倣
する、繊細な美しさを持つ作品です。そこに快活なソナタ第1番、雄大な構成を持つファンタジーとフーガト短調を
交えた、色彩感豊かなプログラムをお届けいたします。
シリーズ最後のバッハのイタリア体験を、アーレントオルガンの繊細な響きでお楽しみ頂きたいと思います。 吉田
第9回
2008年12月6日(土)
18:30開場/19:00開演
日本大学カザルスホール
<2008年12月6日 第9回演奏会評より>
今回は、バッハのオルガン曲の核心とも言えるフーガを中心としたプログラム。最初に演奏されたのはイ短調
BWV551のプレリュードとフーガだったが、この若書きの激しい変化を伴う作風に、吉田は地に足をついた着実な
表現を見せた。続くコレッリの主題によるフーガ・ロ短調。プログラム後半に演奏されたプレリュードとフーガ・ヘ短調
BWV534でも、バッハが織り込んだ対位法の綾を、あるがままの美しい模様として見事に仕上げていく、まるで熟
達した職人のような仕事ぶりを聴かせるのだ。
一方で、ヴィヴァルディの協奏曲の編曲BWV594ではソロの部分の奔放さとトゥッティの豪壮さの対比の面白さ、
トリオ・ソナタ第1番では、繊細な優しさはこの奏者の表現の幅広さを窺わせる。そして最後の、最高傑作ト短調
幻想曲とフーガの圧倒的な迫力。バッハの凄さを実感させる真の実力の持ち主だ。(保延裕史氏「音楽現代」
3月号)


<2008年6月14日 第8回演奏会評より>
〜前略〜とりわけ彼女の施す音色の創意には脱帽。《オルガン小品集》における各曲は、コラール旋律を配し
対位法の奥義を尽くす秀逸な楽曲ながら、ともすれば退屈な音楽に聴こえてしまう危険性がある。しかし彼女の
演奏は飽くことなく各々の曲の妙味を掘り起こしていく。 つまり各曲それぞれに託された“意味”
を解し、それをイメージする音色に置き換えている。演劇で言えば名演出である。それぞれのコラール旋律が、背
景となるシチュエーションとともに絶妙に浮かんでくるように聴こえる。次はどんな音色で聴かせるのか、ワクワクす
る気持ちで聴き進めるのである。 間に差し挟まれた「トリオ」BWV586と「コラール・パルティータ」BWV768、それ
に「ソナタ第2番」BWV526も吉田の感性と技量が光る。特に「トリオ」における鳥の声を模した声部の挿入、「コ
ラール・パルティータ」での11の変奏曲に施された、無尽蔵とも思える音色の組み合わせは演奏効果も高く、また
技術的にも圧巻だった。
(齋藤弘美氏「音楽の友」8月号)
<2007年12月8日 第7回演奏会評より>
〜前略〜バッハがオルガンの名手として自身繰り広げたであろう即興演奏を含む技巧的な「前奏曲とフーガ」か
らは今回三曲が演奏されたが、最も長大でかつ荘厳な雰囲気をもつホ短調BWV548では、聴き手を圧倒する
勢いと堂に満ちた響きを堪能するオルガンならではの喜びを満喫した。フーガの後半にかけての音楽的持続がこ
のオルガニストの実力を示していたと言えるだろう。一方、「ノイマイスター・コラール」からの九曲などのコラール前
奏曲の敬虔な静謐さも忘れ難い。また、クリスマスに相応しいカノン風変奏曲「高き御空よりわれは来たれり」の
音色変化の美しさは格別だった。
(保延裕史氏「音楽現代」2月号)